【最新決算随時更新】田辺三菱製薬の過去決算まとめ

製薬企業分析

こんにちは、ティーダです。

この記事では、田辺三菱製薬の各期決算を簡単にまとめた内容を随時追加しています。

この記事によって、田辺三菱製薬の動向を経時的に観察できます。

経時的に観察することで会社の将来も外挿出来るでしょう!

以下の記事も読むことで理解が深まります!!

 



2022年12月期

  • 子会社メディカゴ社の清算による減損損失480億円により、営業損益が329億円の赤字!
    • 北米ではラジカヴァ経口剤が好調
  • 通期業績予想は、インフルエンザワクチンの接種が想定を下回っているため、売上高は4070億円に下方修正。また、メディカゴ社による減損損失を計上したことで、営業損益は345億円の赤字を見込む
  • 今後、海外ではワクチンを重点事業から外し、ラジカヴァを中心に事業拡大する
  • ノバルティス社とのジレニアのロイヤルティの支払いの裁判に勝利し、ロイヤルティを受領
  • Muse細胞を用いた再生医療等製品の全ての開発・事業化を中止!

中計21-25では、「中枢神経・免疫炎症領域のプレシジョンメディシン」と「ワクチンによる予防医療」が研究開発の2大柱でした。

しかし、メディカゴの終焉により、ワクチン事業が頓挫した中、今後はラジカヴァくらいしか頼るものがありません。。。

正直ALS治療のリーディングカンパニーとしてはまだまだパイプラインが不足していると思うのですが、今後どのようにパイプラインを充足していくのか注目です。

一時期話題になったMuse細胞がとうとう終了です。。。忘れてましたね笑

2022年9月期

  • ラジカヴァ、ステラーラの好調によって増収・増益
    • ステラーラは310億円 (34.2%増)、ラジカヴァは197億円 (57.5%増)
  • メディカゴ社の新型コロナワクチンでは、未だ生産上の問題を解決出来ておらず、課題解決の目処もまだ立っていない。

コロナワクチンは政府買い上げのビジネスであるため、カナダ政府とも連絡を密に取りながら、どのようなやり方がいいのか相談している状況

開発品の進捗が全くないことからも、中小やベンチャーと同じような研究進捗ペースになっているな。。。

武漢株のワクチンで手こずっているとこのまま中止の可能性もありますね。。。

メディカゴ社の事業計画も変わるようですし、どうなるのか?

2022年6月期

  • 薬価改定や為替による研究開発費の増加により、増収減益
  • MT-0551で全身性強皮症を対象に国内Ph3開始
  • GIP/GLP-1受容体作動薬「チルゼパチド」の販売提携契約締結
  • 遺伝子組換え人血清アルブミン事業を終息させる発表
  • カナダの子会社メディカゴの新型コロナワクチンについて、カナダ政府への供給ができていないと発表
    • 商用生産への移行で課題が出ている
    • 9月末としてきた国内での製造販売承認申請についても、遅れる可能性

上記住友ファーマとの提携が終了したトルリシティの次世代品「チルゼパチド」は田辺三菱が獲得しました!

販売提携を結ぶのは非常に上手いと言えますね!!

今後は新薬会社じゃなくて、コプロ会社として生きていくしかないのか?

三菱グループの中で、医薬品事業は別で説明会資料が準備されていたのですが、今期からなくなりました。

これは、本格的にグループ会社として傘下に吸収されたことと、スライドを作るほど重要視されていないことを示すと個人的に思います。。。

2022年3月期

  • 重点医薬品の売上高が増加したものの、薬価改定や新型コロナウイルスワクチン等の研究開発費増加によって営業利益は減益
  • MT-5547 (変形性関節症) について、事業計画を見直した結果、回収可能価額が予定を下回ったため、減損損失を158億円計上
  • 来期は黒字化を見込む
  • ラジカヴァ経口剤が米国で承認
  • 5種混合ワクチン (MT-2355) を日本で承認申請

まだラジカヴァを擦ってますけど、さすがにそろそろ限界では?

黒字転換して長期的に成長していくビジョンが全く見えないのですが、将来的にどうするのでしょうか?

2021年12月期

  • 前年は営業利益がマイナスだったが、今期は黒字に転換
    (直近2期連続で通期営業利益は赤字)
  • MT-2766 (コロナワクチン) については、カナダでは年始に実用化予定。USでは承認申請準備中。日本では、Ph1/2実施中。
  • MT-1186 (ALS治療薬) のUSでの承認申請を受理

ステラーラやシンボニーといった導入品が売上に最も貢献している時点で、非常に困難な経営の会社という印象です。

開発パイプラインも非常に少ない上に、ほぼ導入品しかない状態です。

「ALS治療のリーディングカンパニーへ」という計画ですが、「ラジカヴァ」と「エクサヴァン」 (サノフィのリルゾールの製剤を変えただけ) の2製品で、リーディングカンパニーというのは少し難しいのでは?

中計では2025年時点で約5000億円を田辺三菱製薬だけで稼ぐ計画です。
現状のパイプラインで実現可能なのでしょうか?今後の戦略に期待です。

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