こんにちは、ティーダです。
この記事では、塩野義製薬の各期決算を簡単にまとめた内容を随時追加しています。
この記事によって、塩野義製薬の動向を経時的に観察できます。
経時的に観察することで会社の将来も外挿出来るでしょう!
以下の記事読むと理解が深まります!!
2022年12月期
- ゾコーバの200万人分で売上高1000億円達成!
- 韓国、中国での申請。承認取得に向けた取り組みも実施中
- Long COVIDに向けたデータ取得・追加試験を計画
- 創業以来最高業績に向けて順調に進行中
- 通期の過去最高益を3Q時点で超過
- 通期予算を上方修正
- S-309309 (肥満症) はPh1で良好な結果、Ph2も近日開始予定
- Olorofim (侵襲性真菌症) は良好なPh2b中間結果で、FDAに申請
- HIVフランチャイズも順調に伸長
本決算の塩野義はなんと言ってもゾコーバでしょう。
11/22の緊急承認から、政府による買い上げで1000億円が入りました。
しかし、ゾコーバに関して市場規模1500億円超となる可能性があるため、薬価算定方法について高額医薬品への対応ルールを適応することに決まりました。
これによって、ゾコーバの薬価が一定以下に抑えられる可能性があります。
TwitterではJJ@薬価担当さんが非常に詳しく解説して下さっています。参考にして下さい!
投資家質疑への返答
今後のゾコーバの流通や海外での展開について注目が集まりました。
- 一般流通に切り替わればより広く使って貰える環境が整うはず
- 韓国は緊急承認ではないがネガティブではない、中国は中国産薬剤との兼ね合いもある
- Ph2/3参加者に対してLong COVIDのフォローアップをしている
- 今春に中計の見直しを計画している
2022年9月期
- 売上高は増収したが、開発費増加やインフルエンザ薬返品により減益
- 新型コロナ関連への投資で研究開発費が前年同期比72.9%増 (487億円)
- ゾフルーザとラピアクタについて、使用期限が切れる約53億円分の返品を計上
- 新型コロナ関連の売上は下期に見込む
- ゾコーバ (S-217622)
- Phase 2/3試験Phase 3 Partにおいて主要評価項目を達成
- 11/22に緊急承認の可否を再度審議!YouTubeライブも配信!
- COVID19ワクチン (S-268019)
- 2022年内、早ければ11月末にも承認申請を予定
- インチュニブとビバンセに関する武田薬品とのライセンス契約終了
- 変形性膝関節症に対する疼痛治療薬Resiniferatoxinに関するGrünenthal社とライセンス契約
ゾコーバについて、来週11/22の17時から緊急承認制度の適応について審議があるそうです!!
前回はほぼ満場一致で否決されましたが、今回はPh3の結果をもってどのような議論がされるのか気になりますね!
特に山梨大学の島田先生の発言に注目ですね!!
前回の会議の議事録は以下です。
インチュニブとビバンセに関するライセンス契約がなくなったことから、塩野義の国内MRが売るものがほとんど無くなりましたね。。。。
これはMR大削減が起こるのでは??
塩野義の運命もMRの運命もゾコーバが握ってますね笑
ワクチンの出す出す詐欺もそろそろ通用しないのでは?
2022年6月期
- 売上高は前年度分のHIV薬のロイヤリティー収入が上乗せされて増収
- COVID19関連製品の通期予想を除くと通期予想に順調に進捗
- COVID19関連の研究費の投資によって、営業利益は減益
- ゾコーバ (S-217622)
- 審議会では、Ph3の進捗状況を踏まえ継続審議が決定
- Ph3の症例登録完了。8~9月中にトップラインデータを出す予定
- 米国や中国、韓国でも申請に向けて協議中
- 小児や発症予防の各種治験も準備中
- COVID19ワクチン (S-268019)
- 中和抗体価比較試験 ( vs AZ社ワクチン) は上期中に論文投稿
- 追加免疫比較試験も良好な有効性と安全性を確認
- 上期中の製造販売承認申請を予定
- 新規抗真菌薬オロロフィムのライセンス契約締結 (F2G社)
- 侵襲性アスペルギルス症を対象。Ph3試験実施中
なんと言っても、1Qのホットな話題は「ゾコーバの審議会」でしょう!
Youtubeでライブ配信された非常に注目された審議会でした。
議論結果は、Ph3を待つことになりましたので、塩野義は早急にPh3結果を出す計画です。
Ph3パートについては、主要評価項目をPh2bから変更しているため、達成出来る可能性は十分にあります。
(Ph2bの事後解析では有意差があった項目も含まれます)
達成した時にどのように議論が進められるのか楽しみですね!
審議会では、色んな先生が率直な意見を発していて非常に興味深かったですね笑
ワクチンに関しては前回の決算では6~7月を目処に申請する計画でしたが、少し遅れているようです。
塩野義はコロナ関連製品で、通期に1100億円を予想しているので、どちらか1つは承認されないと厳しい状況です。
2022年3月期
- 国内医薬品売上はサインバルタ後発品参入、インフルエンザ薬売上がほぼゼロ等の理由で減収
- ドルテグラビルの特許侵害訴訟の和解によって、一過的に約300億円を獲得したため、全体では増収を達成
- COVID-19関連の研究開発への投資に伴い、研究開発費は過去最大金額となる730億円となり、前年比では減益
- コロナワクチンは6~7月を目処に申請予定
- 2022年度に、コロナ関連で売上高1100億円を予想
- S-637880 (神経障害性腰痛) は安全性懸念のため開発中止
- BPN14770 (脆弱X症候群) とSDT-001 (小児ADHD) はPh3を開始
- 日本国内における研究援助・奨励を行うシオノギ独自の新財団を設立
なんといってもコロナに振り回された1年でしたね。
コロナワクチンは近日中に治験を終え、申請に向かうことが想定されます。
コロナ経口薬は既に2022/2/25にPMDA申請していますが、未だ承認は下りていません。
しかし、5/13に国会にて緊急承認制度が可決されたため、そちらへ切り替えも考えているそうです。
コロナ経口薬は9月頃の承認を見込んでいるとのことでした。
2021年12月期
- クレストールのロイヤリティ収入の減少によって、減収減益
- コロナ関連プロジェクトへの研究開発費の投入により前年比で90億円増加
- S-217622 (コロナ治療薬) のPh2a試験の結果で、投与によるウイルスの減少を確認
- S-268019 (コロナワクチン) については、4試験を実施中 (Ph2/3試験、中和抗体比較試験、追加免疫試験、発症予防試験)
- S-600918 (睡眠時無呼吸症候群) について、治験結果を受けて開発中止
- 不眠障害治療アプリを導入。2022年2月に申請予定
- Cabotegravir (HIV薬) について、長時間作用型予防薬や長時間作用型治療薬としてFDA承認
塩野義はなんと言ってもコロナ関連プロジェクトでしょう。
後期開発品も少ないため、2028年頃に迎えるパテントクリフに対して、コロナ関連プロジェクト補おうとしているようです。
最新のニュースではコロナ治療薬について早期承認を目指して、2月末頃にPh2bまでの結果で承認を獲得しようと試みています。
もし、治療薬が上手くいくのであれば海外メガファーマとの提携も見えてくるので、売上もかなり見込めるのではないでしょうか?
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